マーチは日産のコンパクトカーをけん引してきたモデルです。
丸みを帯びたフレンドリーなイメージのボディーに全11色のカラーが用意され、価格もとリーズナブルであることから、誰もが乗りやすいクルマといえます。
一方、ここまで価格が安いと燃費が悪いのではないか?と気になるところです。
そこでこのページでは新型マーチの燃費と実燃費について徹底検証していきます。
購入を検討している方は、ここで最終チェックをしておきましょう。
目次
日産新型マーチのカタログ燃費ランキング
(出典:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/march.html)
まずは、日産新型マーチのカタログ燃費を検証していきます。
新型マーチは、661~1300cc (ガソリンエンジンの総排気量)クラスの自動車です。カテゴリとしてはコンパクトカーになります。
マーチの中でも、もっとも燃費(JC08モード)がよいグレードは、X Vセレクション、X Vセレクション パーソナライゼーション、G/G パーソナライゼーション、ボレロ(2WD)の4つとなっており、23.0km/Lです。
同じクラスに属する車のカタログ燃費ランキングは以下の通りです。
カタログ燃費ランキング(ガソリンエンジン総排気量:661~1300cc)
1位 ダイハツ ブーン:28.0 km/L
2位 日産 ノート:26.8 km/L
3位 トヨタ ヴィッツ:25.0 km/L
4位 スズキ ソリオ:24.8 km/L
5位 ホンダ フィット:24.6km/L
5位 ダイハツ トール:24.6 km/L
7位 スズキ スイフト:24.0 km/L
8位 日産 マーチ:23.0km/L
このクラスは燃費(JC08モード)がよい自動車が多いため8位に入ったマーチは決して燃費が悪いということはありません。
コンパクトカーで23.0km/Lという数値は及第点です。さらに価格帯も考慮すれば、コストパフォーマンスはトップクラスといえます。
ただ、ランキングを見ても分かる通り、燃費が売りのクルマではないといえます。
気になる実燃費については後ほどご紹介していきます。
マーチが安定した燃費を実現できるワケ
低価格であるにもかかわらず、マーチはなぜ安定した燃費を実現できるのか?
それには2つの理由が挙げられます。
軽量・コンパクトな新型エンジンを搭載
日産マーチは、軽量でコンパクトでありながら力強いトルクの新型「HR12DEエンジン」を搭載しています。
パワフルで快適な走りも定評があるマーチですが、優れたエンジンを積むことで安定した燃費を実現しています。
アイドリングストップを搭載
マーチが安定した燃費を実現できるのはアイドリングストップが装備されているためです。
低燃費車では定番ですが、赤信号や渋滞で停止しているときにエンジンを自動停止してくれるので無駄な燃費を削減します。
具体的には毎日1時間アイドリングストップができると、年間2~4万円の燃料費を浮かすことができる計算です。
新型マーチの実燃費は?徹底まとめ
新型マーチのカタログ燃費と低燃費を実現する理由については紹介しました。
ただ、普通の生活の中で新型マーチで走る際の燃費について知りたいという人に、実燃費のデータをご紹介します。
新型マーチ(2WD)の実燃費は15.23km/L
新型マーチの実燃費についてのアンケート結果は次の通りです。
Aさん:20.44km/L
Bさん:13.47km/L
Cさん:17.33km/L
Dさん:14.25km/L
Eさん:19.14km/L
Fさん:12.94km/L
Gさん:13.63km/L
Hさん:13.75km/L
Iさん: 13.43km/L
Jさん: 13.89km/L
平均燃費:15.23km/L
実燃費は12.94~20.44km/Lで、平均で約15.23km/Lという結果となりました。
高速道路では20キロリッターの燃費が出たという実例もあります。
JC08モード燃費達成率は約66.2%となっており、合格が80%と考えるとあと一歩という結果となっています。
しかし、ライバル車にあたるトヨタ ヴィッツの実燃費が15.67km/となっているため、マーチは実燃費ベースでも及第点といえます。。
新型マーチ(4WD)の実燃費は14.9km/L
一方、積雪地帯に住んでいる人やスキー場に行く人は、新型マーチの4WDの実燃費も気になるところなので紹介します。
実燃費についてのアンケート結果は次の通りです。
Aさん:19.17km/L
Bさん:12.18km/L
Cさん:15.94km/L
Dさん:13.35km/L
Eさん:15.59km/L
Fさん:12.97km/L
Gさん:14.57km/L
Hさん:13.23km/L
Iさん:17.42km/L
Jさん:14.51km/L
平均燃費:14.9km/L
実燃費は12.18~19.17km/Lで、平均で約14.9km/Lという結果となっています。
JC08モード燃費達成率は約81%となっており、合格が80%と考えるとすばらしい結果となっています。
新型マーチは実燃費ベースでは、2WDより4WDのほうがJC08モード燃費達成率がよいという結果なりました
新型マーチの燃費に関する口コミ
新型マーチのこれらの燃費をユーザーはどう考えているかは気になるところなので、オーナーの口コミをまとめて、紹介します。
ユーザーの燃費に対しての口コミを紹介しましたが、実燃費が20km/Lのユーザーもいれば、11km/Lのユーザーもいて、実燃費はマチマチとなっています。
運転の仕方によって実燃費は変わり、アクセルのベタ踏みを避けたりオイル交換をするなど工夫するとより低燃費になるようです。
ライバル車との燃費比較
新型マーチのライバルとしてよく登場するのがトヨタ ヴィッツとダイハツ ブーンです。
最後にマーチとライバル車の燃費を比較してみましょう。
新型マーチVS ヴィッツVSブーン
- マーチ(X Vセレクション):23.0km/L km/L(カタログ燃費)、15.23 km/L(実燃費)
- ヴィッツ(CVT ・FF): 25.0km/L(カタログ燃費)、15.67km/L(実燃費)
- ブーン(CVT・ FF): 28.0km/L(カタログ燃費)、19.72km/L(実燃費)
新型マーチはカタログ燃費に関しては、他のライバル車に差をつけられていますが、実燃費はヴィッツとほぼ同じです。
ブーンとは実燃費で4キロリッターの差をつけられていますが、価格差を踏まえれば年間ベースではマーチの方がコストパフォーマンスは上になります。
日産新型マーチの燃費を向上させるコツ
口コミにあったように、新型マーチはエンジンオイル交換を短い走行距離で行うと燃費が向上するようです。
エンジンオイルは、いわゆる高級なエンジンオイルを入れて長く走行するよりは、一般的なエンジンオイルでも、マメに交換した方がエンジンのコンディションを良好に保てます。
なお、オイル交換は予約なしでガソリンスタンドでいつでもカンタンにできます。
(作業時間は15分~20分が目安。料金は5,000円前後が目安です)
エンジンオイルだけではなく、CVTフルード(※)もオーナーズマニュアルの指示に従い、適正な走行距離などで交換すると燃費の低下を防げます。
※AT車特有の自動変速機を動かす機械のこと。2年ごとの交換が理想といわれています。
日産新型マーチの燃費の検証結果
- カタログ燃費は上位ではなく平均水準
- 実燃費は15.23km/L
- 実燃費はライバル車のヴィッツと同等で、ブーンより劣る
- 価格を含めるとコストパフォーマンスはトップクラス
新型マーチの燃費はコンパクトカーでトップクラスではないものの、実燃費ベースでも平均水準であり、燃費が悪いということはありません。
少なくとも燃費がネックになるということは考えられません。
また、マーチは価格帯が115万~とリーズナブルであることまで踏まえると、非常にコストパフォーマンスに優れたクルマであることが分かります。
及第点クラスで、お財布に優しいクルマを求める方におすすめといえるでしょう。