本記事では三菱新型eKクロスの燃費、実燃費について、さまざまな角度から良いのか悪いのか?検証を行いました。
eKクロスはデザイン性や走行性が高い一方、SUV型の軽自動車ということで燃費は悪いのではないか?と心配される方もいます。
そこで同タイプの車種との比較も交え、厳密にeKクロスの燃費を検証していきます。
目次
eKクロスのカタログ燃費をチェック
まずは、eKクロスのカタログ燃費から確認していきましょう。
新型eKクロスは、ガソリンエンジンを搭載する軽自動車なので軽自動車(ガソリンエンジン) のカタログ燃費ランキングを紹介します。
軽自動車 (ガソリン)JC08モード カタログ燃費ランキング
1位:スズキ アルト:37.0km/L
2位:スズキ アルトラパン:35.6km/L
3位:ダイハツ ミライース:35.2km/L
4位:ダイハツ ムーヴ:31.0km/L
5位:ダイハツ キャスト:30.0km/L
6位:三菱 eKクロス:29.8km/L
6位:日産 デイズ:29.8km/L
6位:ダイハツ ミラトコット:29.8km/L
7位:三菱自動車 eKワゴン:29.4km/L
8位:スズキ ワゴンR:26.8km/L
低燃費な軽自動車がひしめく中、eKクロスのカタログ燃費は全体の中位に位置しているため、まずまずの水準ということができます。
ただ、トップクラスと比べると燃費は悪いのでは?と思うかもしれません。この点については、同じSUV型の軽自動車と比べる必要があるため、次の項目を確認しましょう。
eKクロスの実燃費とライバル車との比較
(出典:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/index.html)
eKクロスの実燃費は、新国際基準のWTLCモードを参考にするのがもっとも正確です。
WLTCモードは全ドライバーの中央値に近く、実験では燃費達成率は97%~117%となり、非常に実燃費に近い数値です。また、実燃費より低い場合もあり渋めの数値ということができます。
eKクロスのWLTCモードの燃費を見てみましょう。
- 平均:21.2 km/L
- 市街地モード 16.9 km/L
- 郊外モード 23.0 km/L
- 高速道路モード 22.6 km/L
カタログ燃費からの燃費達成率は71%となっており、安定した数値となっています。
一方、eKクロスは高速道路における燃費が優れています。理由は後ほど解説しますが、eKクロスは高速やロングドライブにも向いている軽自動車と評価できます。
新型eKクロスの実燃費
口コミで出ている、eKクロスの実燃費をまとめました。
Aさん:20.6 km/L
Bさん:20.6km km/L
Cさん:15.6km/L
Dさん:18km/L
実燃費については、運転者の状況や乗り方で大きな違いが出ている状況のため、基本的にはWLTCモードを参考にする方が良いでしょう。
eKクロスと競合車の実燃費を比較
eKクロスの実燃費が良いのかどうか?同じSUV型の軽自動車の燃費を比較しました。
※各グレードにおいて最も優れた数値を採用。
- 新型eKクロス:21.2 km/L
- ハスラー:18.68 km/L
- スぺーシアギア:20.50 km/L
- キャスト:18.90 km/L
ライバル車と比べると分かりますが、同じタイプの軽自動車の中ではもっとも燃費が優れていると言えます。
燃費が悪いのではないか?と心配に思う方もいるかもしれませんが、SUV型の軽としては燃費はトップクラスなので安心して下さい。現状、同タイプでは燃費面でおすすめできます。
新型eKクロスの実燃費に関する口コミ
時速60kmのエンジン回転は1200rpm、この時の瞬間燃費は40kmくらいでした。ジャトコの新型CVTが良い。(ツイッター)
以前、ekアクティブに乗っていたので、三菱の軽は実際に走らせるまで信用できない。
ekのフレームにパジェロミニ乗っけたようなクルマだったもな。
(ツイッター)
30分の走行、渋滞あり、シートヒーターエアコン時々オン。
平均燃費は20.6km。車重920kgの軽自動車としては極めて優秀。
(価格.com)
実際に試乗されているオーナー様からの口コミはおおむね良好。
車重を考慮した場合、軽自動車としては非常に優秀という口コミも見られました。
一方、軽自動車の中で存在感を出すためにも、カタログ燃費はもっと欲しかったという声も一部では見られました。
eKクロスの燃費が良い理由はHYBRIDシステム
新型eKクロスはこれまでになかった技術が搭載されています。
中でもeKクロスの燃費が良い理由は、三菱のHYBRIDシステムが大きな要素をしめています。
これは運転の際の減速のエネルギーで発電した電力を充電するシステム。さらに充電した電力を加速時に生かすことで、パワフルかつ低燃費な走りを実現してくれます。
eKクロスは走りの質も評判ですが、HYBRIDシステムによる影響もあると言えます。
高速道路の燃費が良い理由
eKクロスは高速道路において高燃費を発揮しますが、これは同一車線運転支援技術「MI-PILOT(マイパイロット」を採用したおかげです。
マイパイロットは高速におけるあらゆるストレスや疲労を減らすことを目的に生まれた運転サポートシステム。
中でも前の車との車間距離をキープする「アダプティブクルーズコントロール」を採用したことで、不要なブレーキやハンドリングがなくなるため、燃費向上に繋がっています。
eKクロスはロングドライブをする上でもおすすめの車と言えるでしょう。
新型eKクロスの燃費を向上させるコツ
原則的に燃費が悪くなる要因には2つあり「急発進」と「急ハンドル」と言われ、5km/Lの差が出てくると言われます。
エコペダルガイドで燃費向上
ただ、eKクロスには便利な「エコペダルガイド」機能が搭載されています。
これはアクセルペダルの踏み加減を表示し、エコ運転ができるように調整して燃費を向上してくれる機能です。
エコペダルガイドを利用し、アクセルペダルの踏み加減を気をつけるだけでよいので非常に楽に燃費を向上させることができます。
自然と燃費向上できるハンドリング
また、eKクロスは街中の低速では軽く、高速では安定したハンドリング操作ができます。
ハンドルが軽く、少ないハンドル操作で曲がることができるので「急ハンドル」を防ぎ、自然と燃費向上につながります。
このように見ていくとeKクロスでは、自然と燃費向上運転できる機能がしっかりしていますので、細かいことを考えなくても燃費向上は可能です。
新型eKクロスの燃費についての結論
それでは三菱新型eKクロスの燃費の検証結果をまとめていきましょう。
- カタログ燃費(29.8km/L)は低燃費がひしめく軽自動車で中位。
- 実燃費は同タイプの車の中でトップ。
- 口コミはおおむね良好。
- 実燃費の中でも高速の数値が優れ、長距離運転に向いている。
- 燃費を向上できる機能が充実。
全体としてeKクロスの燃費は優れ、同タイプの車と比較して低燃費ぶりが際立ちました。
カタログ燃費はもっと欲しかったという声もありますが、車重を考えれば上出来ではないかと考えられます。
軽自動車の中でも高速の数値が優れているので、長距離運転にもおすすめ。
燃費面で考えると、eKクロスはおすすめできる水準にあるというのが結論です。