2019年4月10日、フルモデルチェンジしたトヨタの新型RAV4が発売となりました。2016年に旧型の国内販売が終了して以来、3年ぶりの復活です。
従来のRAV4はコンパクトにまとまったSUVとして人気でしたが、新型はサイズアップしたことで「大き過ぎる?」と心配の声もあります。
そこで、新型RAV4のサイズ(車高・車幅・室内空間)や乗りやすさはどうなっているか詳しく解説します。
目次
新型RAV4のサイズの注目点
SUVはアウトドア派がレジャーとして悪路を力強く走破できるオフロードの走行機能が重視されてきました。
現在はそれに加えて日常でスムーズな走行もできる車の需要が高まっています。また車中泊ニーズもあって、多くの荷物を搭載できる広いラゲージルームと快適に過ごせるゆったりとした車内空間も求められるようになりました。
新型RAV4はその流れで、オフロードでアウトドア派の期待に応えられるパワーと、都市部でスイスイ走れる軽快さと車中泊も可能な車内スペースを提供できるニュータイプのSUVとして注目されます。
見た目は大きいが都市部の運転も差し支えなし
新型RAV4は大きいサイズのSUVで、都市部で人気のフォレスター(全長4630mm、車幅1820mm、車高1720mm)やCR-Vとサイズが大体同じです。
新型RAV4の見た目は大きいですが都市部での運転に差し支えのない範囲で、なおかつ重厚感のあるデザインを施し、車内空間の拡充まで考えた画期的な車です。
口コミをみても、実際のオーナーからは大きすぎるという声は見られません。
新型RAV4の見た目のサイズ(全長・車高・車幅)
(出典:https://toyota.jp/)
それでは新型RAV4の具体的な見た目のサイズデータを見て行きましょう。データは発売時のものとなります。
新型RAV4の見た目のサイズ
- 全長4600mm(adventureのみ4610mm)
- 車高1685mm(adventureとG"zpackage"が1690mm)
- 車幅1855mm(adventureのみ1865mm)
5人乗りミドルクラスのSUVとしてはサイズは標準的です。
全長は、SUVの王者としてかつて業界に君臨したパジェロ(4390mm)より全長が200mm以上大きなサイズです。車幅も1855~1865mmと少しワイドで、幅の狭い立体駐車場では入れない場所もあるので注意しましょう。
RAV4はサイズ以上に大きく見せることに成功
新型RAV4は大型化したホイールアーチモールやフロントグリルが力強さを出し、多角形状のホイールアーチが地上高を強調して見せるので、実際のサイズ以上に引き立って見えます。
幾何学形状のオクタゴン(八角形)を採用した外装にも注目すると、ハイセンスなデザインによって実測サイズ以上の大きさをアピールする工夫が成されていることに気がつくでしょう。
類似車とのサイズの比較
新型RAV4は旧型のフォレスター、CRV、CX5、NXなどのミドルクラスのSUVと大体同じくらいの大きさです。
大型SUVで有名なランドクルーザー、アウトバック、エクストレイル(どれも車長は5mくらい)に比べれば小さなサイズです。デザインの影響で大きな印象はありますが、大き過ぎることはありません。
新型RAV4の室内のサイズ
(出典:https://toyota.jp/)
次に新型RAV4の室内サイズを見ていきましょう。
室内スペースの広さ
- 室内幅1515mm
- 室内高1230mm
基本的には広々とした空間で、後席は特にゆとりを持たせた設計となっています。
室内高はやや低めでホンダCR-Vと同程度の1230mmです。
といっても大柄な大人でもゆったりとくつろげる広さと言えるでしょう。
荷室の容量はクラストップ
新型RAV4の目玉の一つとなっているのが荷室です。
後部座席の後ろにあるラゲージルーム(荷物置き場)は、デッキボード上段時に935mmの高さ(デッキボード下段時の高さは880mm)を確保でき、580リットル収納できます。
CRVが561リットル、CX5が505リットル、エクストレイルが520リットル、フォレスターが565リットルということを考えると、新型RAV4の容量はこのクラスでトップレベルです。
このサイズだとゴルフバッグ4つが積み込みできます。後部座席を倒すとフルフラットになるので、2段階でラゲージルームを広くしたり狭くしたりできます。
車中泊にも対応できる広さ
(出典:https://toyota.jp/)
後部座席をすべて倒してフラットにした場合、奥行きはCX5とほぼ同じ1890mm、最小幅1000mm、最大幅1355mmで、成人男性が余裕で寝られます。
小学校低学年のお子様二人くらいなら一緒に寝ることも可能です。後部タイヤの上の出っ張り部分がどうしても狭くなるので、成人男性二人が寝るには狭いかもしれません。
いずれにしても家族で車中泊を楽しむうえで新型RAV4は利用価値が高いと言えます。また後部座席を片方だけ倒しただけでも、スキー板やサーフボードを積み込むことが可能です。
後部座席をそのままにして倒さない場合、ラゲージルームの奥行きは1015mmになりますが、大型のクーラーボックスを縦に収納することができます。
新型RAV4と旧型のサイズ比較
(出典:https://toyota.jp/)
新型RAV4の購入を検討するにあたって、旧型からどれくらいサイズが変わったのかご紹介します。
全長と車幅が若干大きくなった
旧型RAV4、3代目(ヴァンガード)のサイズは全長4335mm、車高1685mm、車幅1815~1855mmでした。
先述した通り、新型RAV4のサイズは、全長4600mm、車高1685mm、車幅1855~1865mm)ですので、車高にほとんど変更は無く、全長が25~35mm、車幅が一部車種によっては最大50mm大きくなったということになります。
これは車内のスペースを大きく取って、車中泊等を快適に行えるように配慮したためです。車の外装からイメージは大きく変わっているのですが、サイズの変更自体はマイナーチェンジと言えるでしょう。
旧型との差は感じない
運転すると分かりますが、運転する際は直進している限り全長の長短はさほど気になりません。
前進している限り、旧型と新型RAV4の運転上の感覚の違いはさほどないでしょう。右折左折の時とバックする時に全長が問題になります。
旧型に比べ、新型RAV4の運転は右折左折を繰り返すような細かい経路をたどる場合と、駐車場にバックで停める場合に多少難儀を感じるかもしれません。
旧型より車幅が大きくなった新型RAV4に乗ると、ゆったりした感覚が楽しめます。運転していると最初のうちは車線からはみ出してしまうような錯覚を覚えますが、慣れてしまうと、安定感が感じられて乗車の疲労感が軽減されます。
トヨタCH-Rと大きさを比較
(出典:https://toyota.jp/)
最後に、トヨタの「コンパクトSUV」であるCH-Rとサイズを比べてみました。
全長 | 車高 | 車幅 | |
CH-R | 4300~4360mm | 1550~1600mm | 1760~1795mm |
RAV4 | 4600mm | 1685mm | 1855mm |
RAV4は、CH-Rに比べて全長が240~310mm長く、車高が85mm~140mm高く、車幅が60mm~105mm広くなっています。
RAV4の方が一回り大きくてゆとりがある
つまりRAV4は「コンパクトSUV」より一回り大きいサイズといえます。
新型RAV4は車内奥行きが90mm長く、車内幅は60mm広く、車内高は20mm高くなっており、車内もCH-Rよりやや広くなっています。
CH-Rは後席や収納スペースが手狭
CH-Rはスタイリッシュなデザイン性、しなやかな乗り心地と見た目を重視しているため、後部座席や収納スペースはかなり手狭になっている感じです。
CH-Rは後部座席の頭上空間について天井までの距離が短く、後部のサイドウィンドウが小さいこともあって圧迫感があります。ラゲージルームの奥行きは770mm、幅955~1100mm、高さ675mmで、318リットルを収納できます。
新型RAV4はCH-Rより奥行き(リアシートを倒さず最も短いとき)が45mm長く、幅が45~255mm広く、高さが最低でも205mm高くなります。容量も新型RAV4がCH-Rより262リットルも多く収納できるのです。
RAV4はデザイン性と利便性が共存
RAV4はデザイン性のみならず室内空間と利便性も優れており、トヨタのSUVの中でもバランスが秀逸です。
日常的に車を利用する人であっても休日は車中泊を楽しみたいという方には、新型RAV4は第一選択肢になるということができるでしょう。
全体のまとめ
ここまでRAV4のサイズについて詳しく解説してきました。
ミドルサイズSUVとしては標準的な大きさで、心配されるような大き過ぎるということはありません。
デザインが大きく見えるように設計されていますが、一部駐車スペースを除けば、運転で支障が出ることはありません。
むしろ日常使いからアウトドア、車中泊までオールマイティーに使えるように作られていますので、ミドルサイズSUVをお探しの方にはおすすめですよ。