トヨタ新型プリウスは、あまりにも売れすぎていることで賛否両論が起こりやすく、本当の評価が分かりにくいという側面があります。
フルモデルチェンジから時間が経過し、2018年12月のマイナーチェンジで評価が出揃った今、口コミを通じて良い点・悪い点をくわしくまとめました。
試乗もした上で、中立的な視点で解説していますので、参考にしてみてください。

筆者の試乗レビューもありますので参考にしてみてください。
最後はメリットとデメリットもまとめました。
目次
トヨタ新型プリウスの全体の口コミ評価
まず、新型プリウスの口コミ評価を一覧にしてまとめました。
口コミ評価 | |
エクステリア | 4 |
内装 | 4 |
燃費 | 5 |
走り | 4 |
価格 | 3.5 |
総合 | 4 |
突出する部分はないものの、平均点が高いことが最大の特徴。また、燃費は最高評価。
トヨタを代表するクルマであることがよく分かります。
新型は全体の評判も良好です。
前も言った気がするけどプリウス後ろは少し見にくいけど運転しやすくて快適で燃費良くて内装結構質が良くてかなりいい車だと思うんだよな
— shougo(20) (@shougo34702857) June 20, 2020

以下、それぞれの項目を見ていきます。
新型プリウスのエクステリアの評価は高く、口コミでも好評
(出典:https://toyota.jp/)
新型プリウスのマイナーチェンジ後のデザインは概ね好評です。
新型プリウスのエクステリア・デザインを語る上で、登場するようになったのが「エモーショナル」というキーワード。
「エモーショナル」というキーワードは、感性に訴えかけるという意味。新型プリウスは、感性を刺激するデザインを実現するため低重心化を図っています。
より低重心化されたボディに
過去のモデルと比べると、20mm下げた全高、70mm下げたノーズ先端、62mm下げたフード後端に加え、低い軸をフロントからサイド、リヤへと通すことで低重心化を実現。
このクラスのセダンは、いわゆるおじさんが乗る自動車というイメージが強いですが、低重心化でスポーティーさを演出したことで、洗練されたデザインに仕上っています。

全体が洗練化され、独自のクセが弱まったことが好評の要因です。
低重心化したボディーのメリットとデメリット
低重心化は、スポーティーさだけではなく、空力の向上にもつながり、前方視界の向上やリヤ周りのユニークなデザインも可能にしました。
見た目がダサイという口コミは激減
新型プリウスのエモーショナルなエクステリアは、口コミでは、良い意味で近未来的だったり、スポーティーな印象として多数の人々には伝わっているようですが、いまだダサいと感じている方もいます。
しかし、2018年12月17日のマイナーチェンジにより見た目は一新され、「スッキリとカッコよくなった」という評価が目立つようになりました。
見た目の評価については賛否両論があり、オーナーの口コミを抜粋してご紹介します。
プリウスは、外装デザインが不評というより、サイズアップでの値上げと、内装の白いテカテカ部分のせいだと思う。マイナーチェンジ後も外装は大差なくダサい。
— ずさんさん (@zoo3z) December 18, 2018
デザインは賛否両論あるものの、実際のオーナーからの不満の声は少ないと言えます。
あまり周囲の声に流されない方が得策といえるでしょう。
プリウスの内装は広さがしっかり確保。インテリアの質感も向上
(出典:https://toyota.jp/)
室内はしっかりとした広さを確保
新型プリウスの内装において、賛否両論出ているのが室内の広さについてです。
室内は狭いのではないかという声と、思っているよりも広いという声に分かれますが、こちらはプリウスの見た目が関係しています。
プリウスは3ナンバーセダンで見た目が大きく、その割には室内が狭く感じてしまいがちです。
しかし、実際には足元空間や後席も含め、広さはしっかり確保されています。
運転席・助手席は180cm以上の上背があっても狭さを感じることはありません。
一方、デメリットとしては後部座席の天井が低い点が挙げられます。この点は、口コミでも多くの不満の声がみられました。
インテリアは負担が少なく、先代より質感が高い
新型プリウスのインテリアを語る上でよく登場するキーワードが「やさしい」、「上質感」となっています。
人にやさしいインパネとシート
「やさしい」というキーワードであれば、低い位置に配置した薄いインストルメントパネルを採用したことで、開放感を演出し、搭乗者にやさしい室内空間となっています。
フロントシートは最適化したバネを採用し、腰やなどへの負担を軽減する骨盤の角度に設定。
最適化したクッション性によって座り心地も良好です。
ホワイト加飾がなくなり上質に
新しいプリウスいいな
これまでの癖もなくなり内装もよくなった— Taro (@Taro_Vehicle) December 17, 2018
以前のプリウスは、ホワイト加飾を施したステアリングホイールとフロントコンソールトレイを採用したことで、高級感のなさやチープさを指摘する口コミも多く、不満もみられました。
しかし、2018年12月のマイナーチェンジによって、前モデルとは異なるブラック加飾を採用し、上質感のあるデザインにアップデートされています。
現在のプリウスの内装については、隙のないデザインになったといえるでしょう。
それでは、実際の口コミをご紹介します。
プリウスは燃費だけしか魅力がないんだろと前まで思っていたが親と試乗したら、予想以上に走りも良くて室内も快適だったのが印象的だったわ、売れてる理由が良く分かりましたわ pic.twitter.com/DJFisX6dnL
— たか (@tactak4bpwmj) April 17, 2018
新型プリウスの燃費の本当の評価。実燃費も悪くない水準
カタログ燃費は国内ナンバーワン
新型プリウスのカタログ上の燃費性能は、国産車の中でナンバーワンです。
燃費性能を評価して、プリウスを購入されるオーナーは非常に多く存在します。
新型プリウスの燃費(JC08モード)は、グレード・Eでは40.8㎞/L、それ以外のグレードでは、37.2(E-Four:34.0)km/Lとなっています。
ただ、これはカタログ上の燃費性能で、実燃費がユーザーにとっては気になるところです。
プリウスは実燃費にも優れる
プリウスAプレミアムの実燃費は、首都高速は30.3km/L、一般道は27.0km/L、峠道は17.7km/L、高速道路は32.0km/Lとなり、トータルで26.8km/L。
口コミをみていくと、実際に走らせて驚くほど高燃費だったという声が多く、プリウスの燃費の良さは際立っています。
うちのプリウス、15万キロ超えてるんだけど、燃費絶好調。 pic.twitter.com/6N6jlOJF2o
— 茂手木秀行 (@mvmotegi) September 8, 2018
高速道路では燃費が良くなり、一般道や峠道では燃費が悪くなる傾向は、一般のガソリン車と変わりがないイメージです。
トータルの燃費で考えると、カタログの燃費性能に対して80%の実燃費を達成できれば合格といった見方があり、37.2㎞/L(JC08モード)×80%=29.76㎞/Lなので、実測で実燃費が26.8km/L(トータル)だとしても、悪くない数字です。
カタログとギャップはあるが満足感あり
新型プリウスを購入する人にとって燃費は気になるポイントであるため、前述で触れたように、カタログ燃費と実燃費のギャップは気になるところですが、口コミでは満足している人が大半でした。
燃費の良さはプリウスの最大の強みといえるでしょう。
燃費気にして慎重に走ったら信じられない数字がでた〜#プリウス #燃費#最近ガソリン高過ぎ!⛽️ pic.twitter.com/OzURmYlodY
— 泣き虫ちゃん (@nakimushi__chan) October 25, 2018
新型プリウスの走りの評価と口コミ。良好だが視界の悪さに注意
走りの評価が高い
現行型プリウスはエクステリア/インテリアデザインこそ、ともに好き嫌い分かれるものやけど、走りがホントに良くできてるって感じる唯一のハイブリッドカー。TNGA採用車はガソリンのC-HRだけ、他社製の新型ハイブリッドカーにはなかなか乗れないから何とも言えないけど、リニアで滑らかで安心できる。
— Capybarunner@GP4納車待ち (@Bleu_kakeru727) December 17, 2018
プリウスの走行性能を語る上で、よく登場するキーワードは「低重心化」と「ボディー剛性」、「リヤサスペンション」、「加速感」です。
新型プリウスでは「低重心化」によって走行安定性が向上して、横揺れを少なくすることに成功しています。
更に、前モデルより約60%向上させたボディーのねじり剛性、溶接の打点を狭くできるレーザースクリューウェルディング、軽く高い強度を誇るホットスタンプ材によって「ボディー剛性」を向上させ、優れた走行安定性となっています。
リアサスペンションも向上
「リヤサスペンション」については前モデルのトーションビーム式コイルスプリングからダブルウィッシュボーン式に変更し、段差を乗り越える際のショックを軽減し、走行安定性、コーナリング性能を向上させました。
一方、パワーモードよって軽快な走りを演出しつつ、ハイブリッド制御やアクセル操作に対しての加速フィールを改善し、「加速感」もアピールしました。
実際の口コミでも、加速の良さを評価する声は非常に目立っています。
走行性能は好評だが、視界の悪さはデメリット
ボディーに低重心化や剛性アップを施した上、リヤサスペンションの変更し走行性能を向上させたことは、口コミによる評価では好評です。
一方で、後方の視界の悪さを指摘する声も多く出ていました。
「買いの候補だけど視界が狭くて見にくい」「後方視界が良くない」といった点については注意が必要です。
今回乗って思ったんですけど、車にこだわりがないならプリウス一択になるでしょうね。メーカー発表リッター35走ってこの乗り心地にハンドリングでしょ? いい仕事してますよ
— 文乃綴 (@HuminoTuduri) October 21, 2018
新型プリウスハイブリッドに試乗してみての評価
プリウスハイブリッドに試乗して感じるのは、やはり燃費の良さです。
市街地であっても常時25 km/L を超えていて、前方に燃費が大きく表示されているため燃費の良さを常に実感できます。
180cm以上の筆者が乗っても狭さは感じられず、シートの座り心地と静粛性も抜群。
プリウスはよくダサいと言われますが、試乗したプリウスはルーフ部分をブラックにしてあり、スポーティーで非常にカッコいい印象を受けました。
プリウスはルーフをブラックにラッピングするとデザインで差別化できるのでおすすめです。
口コミに影響を受け過ぎないほうがよい
差後にプリウスハイブリッドに試乗して感じたのは、口コミとのギャップです。
非常に売れている車なだけに批判的な評価も出ていますが、実際に乗ってみるとそこまで大きな問題は感じられませんでした。
購入を検討されている方は、口コミよりも試乗を重視することをおすすめします。
プリウスの価格は競合車より上。しかし口コミで満足度は高い
価格は256~434 万円(PHVモデル含む)
購入する上で気になる価格ですが、プリウスの新車は、 概ね242~434 万円となっています。
(E ・グレードで2,565,200円、プリウスPHV Aプレミアムでは4,345,000円。)
なお、競合車は少なく、強いて挙げるとしたら、ホンダのグレイス ハイブリッドです。
グレイス ハイブリッドの新車価格は概ね180~264 万円となっており、プリウスと比較して価格帯は、低めに抑えられています。
価格帯は競合車と比べて高いが、ユーザーは満足
プリウスの価格帯は、グレイス ハイブリッドの価格帯より高めです。
ただ、口コミの評価ではプリウスの価格については満足しているようです。
プリウスにはエコカー減税や、先に挙げた国内トップの低燃費があるため、大半の人がちょうど良い価格帯だと評価しています。
プリウスとプリウスPHVの違い。迷ったらプリウスで問題なし
プリウスを購入する際、プリウスとプリウスPHVで迷う方も多くいます。最後に、両者の違いについて解説していきます。
近距離しか走らない場合はプリウスPHVも選択肢に
プリウスPHVとプリウスとの大きな違いは、プリウスPHVは外部電源から電気を充電し、モーターのみで走行できることです。
これにより、近距離(68.2km)であれば、ガソリンを使わずにプリウスPHVを走行させることが可能。電気の方がかかるコストは低く、環境にも優しいです。
近距離しか自動車を使わないという人はプリウスPHVも選択肢に入るでしょう。
それ以外は、プリウスとプリウスPHVには大きな差はありません。
プリウスの方が価格帯は安いため、どちらか迷う場合はプリウスにしておくのが無難です。
トヨタ新型プリウスの良い点と悪い点のまとめ!
改めて新型プリウスのメリットとデメリットをまとめると以下の通りです。
メリット
- 低重心化したことで横揺れをなくし、前方視界を向上。
- 足元空間に余裕があり、後席にもゆとりがある。
- 国内ナンバーワンの燃費性能をほこり、実燃費も優れる。
- 走行安定性、コーナリング性能に優れる。
- 加速に優れ、軽快な走りを実現。
デメリット
- 見た目のデザインは賛否両論がある。
- インテリアは高級感に乏しく、チープさがある。
- 後席の天井が低く、利便性に欠ける。
- 後方の視界は非常に悪い。
エクステリア・デザインや内装については賛否が分かれますが、他車の追従を許さない燃費性能は、ランニングコストは考えれば、買いと言えます。
良い点と悪い点をくらべてみても、メリットの方が上回っていることから、これだけ売れるのも妥当だと考えられます。
購入するかどうか迷っている場合、今回挙げたデメリットを実際に確認し、許容できそうであれば購入するのがおすすめです。
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