話題の新型ステップワゴン モデューロXのスペック・価格など気になる点を評価しました。
「ステップワゴン モデューロX」は、モデルチェンジではなく、2015年4月に発売された5代目ステップワゴンの特別仕様車となっています。ステップワゴンの新たなモデルとして、モデューロXが2016年10月21日発売されました。
この特別仕様車ですが個人的に高く評価しており、大注目のモデルだと感じています。
今回は、現行ステップワゴンと比べて、特別仕様車である「ステップワゴン モデューロX」は、どのような変化があるのかをお伝えいたします。
目次
そもそもモデューロ(Modulo)とは?
そもそもモデューロとは何?という方も多いと思います。
モデューロとは、ホンダの純正アクセサリーを手掛ける「ホンダアクセス」のブランド名です。
「ホンダアクセス」で初めてモデューロと冠された商品は、1994年に発売されたアルミホイールですが、その後、1999年にエアロパーツを発売し、「走りを極める純正パーツ」のブランドとして成長しています。
モデューロの名前が付けられた車種は、これまで、「シビック TYPE R」や「CR-Z」、「S660」がありました。
ホンダでは、この「モデューロ」の末尾に「X」を冠した「モデューロX」を、
「ひとつの究極を目指してたどり着いたクルマ」
と位置付けており、「ステップワゴン モデューロX」は、「N-BOX」、「N-ONE」に続く3車種目となります。いずれもハイクオリティといえる存在です。
新型ステップワゴン モデュ―ロXのスペックの評価
ホンダは、新型ステップワゴン モデューロXを発表するにあたり、
「Honda車を知りつくした熟練のエンジニアが、手の触れるところ目に触れるところにこだわりを込めたデザインと、ドライバーにも同乗者にも上質さが感じられる走行性能を磨き上げた特別な一台を生み出しました。スタイル、走り、装備のすべてが上質となったステップワゴンModulo-Xをぜひお近くの店舗でお試し下さい。」
と案内しています。これは、2015年4月に発売された5代目ステップワゴンが、「地味すぎるデザイン」と酷評されたいたことに対し、モデューロXでは、その酷評を払拭するために大きな見直しを行ったことを意味しています。
エクステリア(外観・全景)の評価
「ステップワゴン モデューロX」のエクステリアは、フロントグリルとバンパーが専用品に差し替えられています。5代目ステップワゴンは、ノーマル車と「SPADA」が発売されていましたが、その「SPADA」よりも見た目が派手になっています。
特に、専用のフロントグリルは、ダーククロームメッキとブラックの組み合わせにより、5代目ステップワゴンにはない、魅力的なフェイスとなっています。
また、フロントバンパーは、風の流れを意識したつくりとなっており、リフトバランスが最適化されることによって、直進走行での安定感につながっています。
また、リアロアディフーザーも同じく風の流れが考慮され、こちらも直進走行時の安定感向上に貢献しています。このように、見た目だけではなく、走行の安定感も強化されています。
エクステリアはさまざまな観点で見ても高い評価ができます。
インテリアの評価
シート
5代目ステップワゴンの特別仕様車である「SPADA Cool Spirit」でも内装、特にシートについては、人工皮革であるプライムスムースを採用した、特別感のあるシートでした。
ただ「モデューロX」では、プライムスムースの採用面積の増加や専用の刺繍が施されるなど、さらに上品なつくりとなっています。
また、フロアカーペットにも専用の刺繍が施されています。
シフトレバー
専用のシフトレバーは、本革製のシフトレバーにパンチング加工が施され、よりスポーティに、ハンドルもディンプルレザーとスムースレザーを組み合わせることで、見た目だけでなく、操作性の向上にも一役買っているという特別仕様となっています。
インテリアで従来モデルと変わった点は?
その他のインテリアで最も大きく変わった点は、「SPADA Cool Spirit」では木目調であったインパネミドルパッドが、ピアノブラック基調となり、高輝度塗装により高級感あるインパネミドルパッドに差し替えられているという点です。
タイヤ
5代目ステップワゴンの特別仕様車である「SPADA Cool Spirit」でもホイールは専用の17インチアルミホイールがありましたが、「新型ステップワゴン モデューロX」においても、剣をモチーフにした専用の17インチアルミホイールが用意されています。
タイヤに広がる選択肢
5代目ステップワゴンのノーマルは、16インチのタイヤとなっていますので、専用のアルミホイールで1インチ大きくなっています。
なお、同じ17インチの専用アルミホイールを使用している「ステップワゴン SPADA Cool Spirit」で、16インチのアルミホイール付きスタッドレスタイヤを装着しても、走行には問題ありませんでした。
スタッドレスタイヤを検討される際には、16インチと17インチの選択肢があるという点も魅力の1つでしょう。
サスペンションも専用のものが使用されています。この専用サスペンションにより、悪路や道路の凹凸でも振動を感じにくくなっています。
カラーバリエーション
「新型ステップワゴン モデューロX」のカラーバリエーションは、CMカラーであるプレミアムスパイスパープルパールと、プレミアムスパークルブラックパール、ホワイトオーキッドパールの3色となっています。
基本的な白と黒、そしてCMカラーであるパープルのみの選択肢で、シルバー等は選ぶことができません。
その他スペック評価
「SPADA Cool Spirit」では、標準搭載されていなかったドライブレコーダーが、ナビ連動タイプとして標準搭載されています。
昨今、ドライブレコーダーによる事故分析がこれまでよりも頻繁に行われているようですので、ドライブレコーダーの装備で、過失のない事故を証明できる可能性が増加します。
また、9インチプレミアムインターナビやETC2.0車載器も標準で搭載されています。
新型ステップワゴン モデュ―ロXの価格
ステップワゴン モデューロXの価格は、ガソリンタイプ(FF)で税込み357万5000円となっています。
5代目ステップワゴンのエントリーモデルが200万円台前半のため、最も安いステップワゴンと比べると、150万円ほどの差が生じています。
また、最もコンセプトが近い「SPADA Cool Spirit」よりも価格は上です。インテリア、エクステリアともに、その値段に見合った、高級感のある特別仕様車となっています。
価格は妥当か割安感がある
単純な値段だけで見ると分かりませんが、「ステップワゴン モデューロX」の価格はこれまで評価してきたスペックを考慮すれば妥当か、割安と考えられるでしょう。
ステップワゴン モデュ―ロXの全体評価
「ステップワゴン モデューロX」は、現行の特別仕様車である「SPADA Cool Spirit」よりも洗練されたデザインと、直進走行の安定性が向上しています。
デザイン性に優れるステップワゴン
ステップワゴンのようなミニバンは、デザイン性を重視しつつ、ファミリーでの使い勝手も重視するという層に人気の車種となっています。
5代目ステップワゴンは「わくわくゲート」の採用でファミリーでの使い勝手は大幅に向上していましたが、ノーマル、SPADAともにデザインはベーシックでありました。
しかし、モデューロXの登場により、デザイン性が大きく向上し、ファミリーとしての使い勝手とデザイン性が高次元で両立されました。
エンジンも文句なし
エンジンに関しては、もともと定評のある1.5L VTEC TURBOから変更はありません。1.5Lですが、TURBOが搭載されていますので、排気量以上の出力が期待できます。
また、「SPADA Cool Spirit」では全長が5ナンバーの規定を超えてしまい、3ナンバーとなっていましたが、「ステップワゴン モデューロX」はきっちり5ナンバーの枠に収まっています。
新型ステップワゴン モデューロXの評価のまとめ
モデューロXを一言で言えば、特別な仕様車として価格は高く設定されていますが、その価格に見合った高級感あるステップワゴンとなっています。
ステップワゴン自体が完成度の高い車であり魅力がありますが、ステップワゴン モデューロXについては群を抜く魅力が感じられます。
単純なクオリティとしてはミニバンの中でも1,2を争うといえるでしょう。